7回目

7回目


おおむねこの頃には、生活リズムも整い、復帰に向けて何かしようかと思う頃です。
復職に向けて、時間割を決めて、作業や読書に取り組んでみるのがよいでしょう。
あくまでも少しずつです。


新聞を二時間も読み続ければ、かなり疲れます。図書館で雑誌を数冊、二時間も読めば、それなりに疲れるものです。その疲れの程度を測定するつもりで、最初は一時間、次には二時間、集中読書をしてみて下さい。

この時期に、
「今回、どうしてうつ病になったか、今後それを回避するためにはどうすればよいか」
について考えて、文章にまとめてみるのもよい方法です。
おおむねワープロでA4二枚程度にまとめて、見せていただければ、アドバイスできると思います。


しかし一方で、今ひとつ効果がないと感じる人もいるはずです。
ひとつの抗うつ剤について、標準量まで増やして、その量を維持し、約6週間たって、改善が見られないようならば、その薬は無効であると考えてよいでしょう。


抗うつ剤を変更する場合にも、徐々に入れ替えることが原則です。
場合によっては、一度に交換する方法もありますが、やはり原則は、部分的に入れ替えてゆく方法になります。


効果が実感できない場合、改善が得られるまでに約6週間という時間が必要であることをご理解ください。それを過ぎて主観的に効果が実感できず、客観的にも効果が認められない場合には、薬剤変更を検討します。


また、不眠、食欲不振、頭痛、身体のだるさなど身体症状の変化を注意深く報告してください。
抗うつ薬の効果発現の経過は「少し眠りが深くなった」「少し食欲が出てきた」「イライラすることが減った」などわずかな変化として現れることも多いのです。


本人の自覚としては、「よくなっていない」と感じてしまうこともあるようです。
不安や焦燥感が強い場合や、うつの改善が今ひとつ思わしくない場合には、抗不安薬や漢方薬を調整してみることも選択肢に入れて相談します。