5回目
抗うつ剤は標準量まで到達して、服用開始初期に感じていた悪心や傾眠の副作用もすっかり消えていると思います。
心配ないようなら、副作用対策のお薬は、中止にします。
治療の初期から使っていた抗不安薬や睡眠導入剤は、継続したほうが安全な場合が多いと思います。
このお薬を飲むと、死んでしまいたいと思うことがあると聞いたので心配だという人もいます。
確かにこのお薬を飲み始めてしばらくの間は、まれに不安感やイライラ(焦燥感といいます)した気分が強くなることがあります。
また、うつ病の患者さんの、死んでしまいたいという気持ち(希死念慮といいます)を強めてしまうこともあります。
しかし、こうした気分は一時的なもので、治療を続けていると自然におさまってきます。
不安感やイライラした気分が強くてつらい場合には、しばらくの間、抗不安薬を一緒に飲むことで、この時期を上手に乗り越えることができます。抗不安薬を上手に併用しましょう。