初診の日 ○抗うつ剤の飲み方
もし、「うつ病」「うつ状態」であると診断されたら、治療と抗うつ剤について、説明があります。
- うつ病、うつ状態は、必ず治る病気です。きちんと治療しましょう。薬は勝手に増やしたり、また、勝手に減らしたり、勝手に中止したりしないようにしましょう。
- 脳の中で伝達物質の不具合が起こっている、身体的な疾患です。
「怠け病」「気の病」や「性格が悪いから」ではありません。自分を責めないようにしましょう。 - 病気を治すことは医師に任せ、なるべく休養をとりましょう。
- 辞職、離婚、引越し、財産処分など、重大な決定は延期しましょう。
- 抗うつ薬は効果が出るまでに時間がかかります。
効果が出て楽になる前に、副作用が出ることがありますが、薬をやめないようにしましょう。
4〜5回かけて、だんだん増やしていって、標準量まで到達します。 - 不眠、食欲不振、めまい、肩こり、全身疲労など、身体症状もつらいものですから、
総合的にケアしましょう。気になることは、気軽に相談してください。
うつ病やうつ状態の場合には、不安やイライラをともなうこともあり、
抗不安薬を併用することも多いと思います。
抗不安薬は、不眠、食欲不振、めまい、肩こり、頭痛などにもよく効くので、
全身状態を楽にしてくれます。
さらに、一部の抗不安薬は、うつに対して速効性があります。
抗うつ剤に抗不安薬を併用することも検討に値する選択肢となります。 - 漢方薬が全身状態を楽にしてくれることがあります。相談しましょう。
- 知識のない人に、「根性だ」「気合だ」と言われることがあります。
世間はいろいろですが、がっかりしないで、科学的に治療しましょう。 - 治る過程は一直線でなく一進一退を繰り返すものです。
三寒四温といいます。焦らないで、2〜3ヶ月先を目標にしましょう。 - 治療の中盤に入ると、「頑張ってもっと早く治したい。何とかしたいのに、
一日動くと次の日は動けない。どうして気力が出ないのか。」と悩むことがあります。
ここで焦らないで、辛抱することです。 - クリニックは、仕事が終わったあとの夜の時間帯は混み合います。
できれば、空いている昼の時間帯に通院しましょう。 - 時間のない人は、薬局に処方箋を提出して、あとでお薬を受けとってもいいでしょう。
- 最初は一週間に一回の通院を予定して、不具合や不安があったら、
それ以外でもお話をしましよう。薬だけを漫然と飲んでいるのは、慢性化につながります。
本当に必要なのか、判断しましょう。本当に必要なら、一年でも二年でも飲みましょう。
合理的に対処しましよう。
などのような説明があります。
抗うつ剤の最初の副作用は、吐き気、眠気、めまい、下痢、便秘などです。
体質、全身状態、薬の種類、量に応じて、これらの副作用に対応するお薬も併用します。